先輩のインタビュー:菊間大輝さん(世界青年の船)

事業応募時の年齢 : 21歳(大学生) 

事業に応募した動機は何ですか?

本事業に参加する前、大学では学科の学年代表、また友人らとともに設立した学生団体の代表などを務めていましたが、組織を動かす難しさや自らのリーダーとしての限界を感じており、自分の中で「リーダー」を0ベースで再定義する必要性を感じていました。そこで、親戚の既参加青年から本事業を紹介して頂き、グローバルリーダーの育成を目的とした本事業を通して、グローバルな視点から「リーダー」を再考しようと思い、応募しました。

事業に参加してどんな事を感じましたか?

「人って面白い」
上記の一文が本事業中の感覚を簡潔ながら、的確に表現していると思います。船上ではネットが繋がらないため、LINEやFacebook等のSNSを見ることはできません。多くの時間は、人と会話することに費やされます。さらに、船上という逃げ場がない、そしてどの国にも属さない特殊な空間がsafe spaceを作り出し、会話の質を日常のものとは比べ物にならないレベルに引き上げてくれます。つまり、表面的な会話を目的とした「言葉と言葉の会話」ではなく、お互いのありのままを認め、理解するための「心と心の会話」が当たり前となります。このような非日常体験を通して、「心と心の会話」によって初めて相手を本当の意味で知ることができること、そしてそれは本当の意味で自分自身をも知ることに繋がるということを学びました。
また、本事業に応募した動機でもあった、「リーダー」を再定義するという目標を達成するきっかけとなった出来事がありました。リーダーシップセミナーの最終回に、今までの自分のストーリーを皆の前で発表する時間が設定されていました。最初は誰もステージに立とうとしませんでしたが、あるインド人の参加青年が挙手をして自分のストーリーを共有すると、その後2人、5人、20人と自分のストーリーを発表しようとする青年が増えていき、最終的には半数近くの参加者が挙手をしていました。1人の小さな行動が、30分間で約100人の青年を動かした瞬間でした。この経験から、リーダーシップとは立場が与えるものではなく、個人の言動1つ1つに備わっているものだと学びました。

事業での経験はあなたの人生にどのように影響していますか?

本事業の前後で立場が変化した等の目に見える変化はありませんが、自分の言動1つ1つに隠れているリーダーシップを認識できるようになったことは、自分の人生を豊かにしてくれたと感じています。下船後、自分ならではのリーダーシップを生かして母校での講演会を企画しましたが、元担任の先生は静かな生徒だった私が講演会を開催したことに非常に驚いた様子でした。それほどリーダーシップに対する考え方の変化は、自分の言動に大きな影響を与えています。そして、この言動の変化が将来の可能性を大きく拡げてくれていると確信しています。

応募を考えている方へのメッセージ

言語や文化が全く異なった11カ国の青年240名と共同生活する船上は、まるで世界の縮図のような場所です。ぜひ「小さな世界」を体感してみませんか?

筆者(下段中央)

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