先輩のインタビュー:加藤 由紀子さん(国際社会青年育成)

事業応募時の年齢 : 29歳(会社員) 

事業に応募した動機は何ですか?

 この事業を知ったのは2年前。社会人生活にも慣れ、良くも悪くも起伏が少なくなってきたな、とぼんやり感じていました。不満があるわけではないけれど、何かチャレンジをしてみたい、と考えていたところ、本事業を見つけました。募集年齢と実施日程から学生向けのプログラムだろう、と応募を躊躇しているうちにその年の締め切りは過ぎてしまいました。
 翌年、当初は地域コアリーダー事業への参加を目指して周囲にも相談していました。ところが国際社会青年育成事業がお代替わりに合わせて参加年度の実施からテーマを持った派遣に変わったことを知り、要項に目を通しました。元々人生で一度は訪問してみたかった中南米地域への派遣、なおかつテーマである災害対策は仕事上でも関わりがあり、興味のある分野であったこと、そして何より応募年齢にまだ間に合う(ギリギリでしたが……)。これも何かのご縁だ!と慌てて応募調書を書き直しました。

事業に参加してどんな事を感じましたか?

 リスニングはなんとかなるけれど、スピーキングは中学生レベル。それでも恥をかくことだけ覚悟して挑戦すれば言葉の心配は意外となんとかなる、ということです。主張したいことや伝えたい事があれば、こちらが思っているよりずっと相手は根気強く聞いてくれました。また、今回の派遣国では英語が第一言語ではなかったこともあり、お互いが何を伝えたいか?に重きを置いたコミュニケーションをとってくれていました。もちろん、より良いコミュニケーションのためにも語学力の向上は不可欠です。ですが、必ずしも十分にそれを備えていなくても、挑戦してみることで得られるものの大きさを知ることが出来ました。
 テーマである災害対策については、個人レベルでは訪問し得ない各国の研究施設や教育機関の訪問、また各国青年とのディスカッションを通じて、災害への姿勢や教育の重要性について学ぶことが出来ました。そして災害先進国である日本の取り組みの素晴らしさを再確認することにもつながりました。

事業での経験はあなたの人生にどのように影響していますか?

 事業が終了してから1ヵ月が経とうとしています。まだ言葉にできるような大きな影響を感じることはありませんが、日常の生活に戻りつつあるなかで日々のふとした瞬間に事業を思い出しています。その度、新しいことに挑戦する時の心が震える感触や、失敗したことや楽しかったこと、現地で交流した人々とのちょっとしたやり取りを思い出し、「いつもの毎日」ではきっと触れられなかった日々で得た経験の貴重さを改めて感じています。
 そして、台風19号の被害を心配してメッセージをくれるホストブラザーや、くだらないことから真面目な話まで、拙い英語には目をつむってこまめにおしゃべりしてくれる海外青年たち、そして一緒に長い時間を過ごした日本参加青年達とのつながりをこれからも絶やさずに、これから始まる長い事後活動のヒントにして行きたいです。

応募を考えている方へのメッセージ

 たくさんのチャンスがある中からこのプログラムを見つけている時点で、皆さんは優れたアンテナを持っている人達だと思います。もし事業内容に興味を持っているなら、ぜひその勢いのまま、応募してみることをお勧めします。特に社会人の方はなかなか応募の決心がつかない方も多いかと思いますが、多くの経験をしている社会人だからこそ得られる学びも多くあるはずです。少しだけ日常から踏み出す勇気を持って、挑戦してみて下さい。

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